パソコンには性能があります。価格が安いけれども、ゆっくり、高価だけどハイスピード、またはその中間。どれがベストなのか、必要なのか、判断に困ることが多いと思います。株式会社カボスで説明する時のポイントを一覧にまとめてみました。
代表的なCPUの種類 2023年末現在
ランク | Intel製CPU | AMD製CPU | 用途参考 |
---|---|---|---|
1 | Celeron(セレロン) | AシリーズやEシリーズ | 事務 |
2 | Pentium(ペンティアム) | AシリーズやEシリーズ | 事務 |
3 | Core i3 (コアアイスリー) | Ryzen3 (ライゼンスリー) | 事務 |
4 | Core i5 (コアアイファイブ) | Ryzen5(ライゼンファイブ) | 上記+画像処理 |
5 | Core i7 (コアアイセブン) | Ryzen7(ライゼンセブン) | 上記+動画処理 |
6 | Core i9 (コアアイナイン) | Ryzen9(ライゼンナイン) | 上記+CG処理等 |
安く抑えようとすれば、CeleronやPentium、またはAシリーズやEシリーズも選べますが、データの処理や動作速度が低速になりがちで、お金に変えられない貴重な時間を多く損失します。
最低でもi3以上の機種を選定して頂きたいと株式会社カボスは強くご提案致します。
ただし、同じ名前のCPUでも世代があるので注意
自分のパソコン、Core i7なのに、性能低いな?Windows11も入らないな?なぜだ?という方もあるかもしれません。同じ名前のCPUでも、発売時期によって性能が何倍も異なってきますし、使えるOSにも違いが出てきます。
すべてを説明すると大変になってきますので、Intel製のCore i3・i5・i7の3つに絞って説明すると、それぞれ、第1世代(2008年頃)から第14世代(2023年末頃)と足掛け15年で生産されており、同じ名前でも性能が全く異なってきます。下記は、参考資料サイトを元に、各世代の中で最大性能のモデルの性能数値を参考目安に並べてみたものです
(コードネーム=アーキテクチャ名は、技術業界によくある文化風習で、数字だけではそっけないところに、開発者が造語や地域名、愛称を用いて名称をつけたものです。通常PCを使っていて表示されることはありませんが、こちらも参考に表記しました。)
世代+コードネーム | 生産開始年 | i3性能 | i5性能 | i7性能 |
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1 Nehalem | 2008年 | 2867 | 3845 | 5444 |
2 Sandy Bridge | 2011年 | 3961 | 6623 | 8735 |
3 Ivy Bridge | 2012年 | 4387 | 7114 | 9487 |
4 Haswell | 2013年 | 5460 | 7656 | 11154 |
5 Broadwell | 2014年 | 8151 | 11033 | |
6 Skylake | 2015年 | 5983 | 7723 | 10981 |
7 Kaby Lake | 2016年 | 6883 | 9324 | 12274 |
8 Coffee Lake | 2017年 | 9171 | 12788 | 17168 |
9 Coffee Lake Reflesh | 2018年 | 10454 | 13461 | 17169 |
10 Comet Lake/Ice Lake | 2020年 | 10334 | 15114 | 19761 |
11 Rocket Lake/Tiger Lake | 2020年 | 20014 | 25229 | |
12 Alder Lake | 2021年 | 14907 | 27318 | 33932 |
13 Rapter Lake | 2022年 | 15312 | 38413 | 47009 |
14 Meteor Lake | 2023年 | 39215 | 51671 |
データを見ると分かる通り、例えば第13世代のi3は15312、第1世代のi7は5444と、3倍近い差があります。
今後の境界線は第8世代 Windows11に対応しているかどうか
上記の世代の中で、大きな分岐点は第8世代です。第8世代のCPUから、おおむね、Windows11に対応しています。第7世代以前は原則としてWindows10までしか使えないため、2025年10月までに、買い替えをする必要があります。CPUのエムブレム(ラベル)には、世代名が書いてあるもの、書いてないものが色々あるのですが、8世代のものには下記のように「8th Gen」と書かれているのでわかりやすいと思います。(GenはGeneration=世代の意味)
ラベルで判別が難しい場合は、購入時のパッケージやメーカーのホームページの機能・仕様一覧に i7-9600とか、i5-8400とか、i3-12100など、数値が書いてあります。それぞれの数値の頭の部分が世代を表しています。上記の場合、それぞれ9世代、8世代、12世代を意味します。
快適に利用するにはSSDやメモリも必須
なお、たとえ最新の年度のCore i7の高速CPUであっても、ディスクがHDD(ハードディスク)だったりすると、同じ世代や数世代前のCore i3やCore i5よりも体感速度・実際の速度が遅い、という事もあります。
あえて、自動車に例えれば、スポーツカーのエンジンを載せていても、タイヤやブレーキ・車体など、周辺部品が軽自動車と同じものだったとしたら、エンジンの性能を活かしきれない事と似ています。
また、メモリも最低8GB以上でないと、十分な効果が発揮されません。
最適なCPU、最適なSSD、最適なメモリ、この3つのバランスが必要不可欠になってくる、というわけです。
おすすめ組み合わせ
上記の観点から、2023年時点で株式会社カボスがおすすめする性能3種類は下記が目安になります。
- 経理事務・・・Core i3 10世代以降 メモリ8GB SSD240GB程度以上
- 一般業務・・・Core i5 10世代以降 メモリ8GBまたは16GB SSD 240GBまたは480GB程度
- 専門業務・・・Corei7 10世代以降 メモリ16GBまたは32GB SSD 480GB~1000GB程度
★注意点★
セールや価格.com等で本体がいくら安くても、CeleronやPentiumは選ばない。
メモリは8GB以上必須。4GBのものは選ばない。
SSDも、120GB前後などの小さいものは絶対に選ばない。
中古品セールなどでは、7世代前のものは選ばない。
上記注意点を誤ると、結局あとで泣いて高くついてしまう事が多くあります。